神話の世界に魅了されたなら、出雲の次は石見へ。石見地方では、神々の物語が迫力ある神楽で生き生きと舞われ、さらに深く日本の神話に浸ることができます。
日本海を望む海岸線沿いをドライブしながら西へ。愛らしいシロイルカに会える水族館に立ち寄り、その後ノスタルジックな雰囲気満点の温泉街で宿泊します。
出雲大社の西方にある稲佐の浜は、国譲り、国引きの神話で知られる長さ約1キロメートルの海岸です。
この浜は旧暦10月10日に、全国の八百万の神々をお迎えする神話の浜でもあります。
稲佐の浜のシンボル「弁天島」。岩の上には豊玉毘古命を祀る小さな祠があり、神秘的な雰囲気を醸し出しています。夕日の沈む時間帯の景色は特に美しく、多くのフォトグラファーに好まれる撮影スポットとしても有名です。
石見へ向かうドライブの途中、潮風を感じながらちょっと休憩するのに最適なパーキングエリアがあります。
どこまでも続く青い水平線を眺めながら、地元ならではの軽食やスイーツをぜひ楽しんで。
海を見下ろす眺望抜群のパーキングエリア。海に向かって漕ぎ出すような爽快感の味わえる「風のブランコ」も大人気。ハンバーガー、ガレット、オリジナルフレーバーのアイスクリームなどフードメニューも充実。
パーキングエリアから出雲多伎IC 山陰道(高速道路)を通り、時折右手に見える日本海の眺めを楽しみながらドライブすること1時間。家族連れやデートスポットとしても人気の水族館を訪れると、全国でも珍しいシロイルカ(ベルーガ)に会うことができます。1日数回開催されるシロイルカのパフォーマンスでは、観る人を幸せにするという「幸せのバブルリング®」が見られるかもしれません。
中四国最大級の水族館で、国内でわずか4箇所しかないシロイルカがいる水族館として人気のスポット。他にもペンギン館や、出雲神話をテーマにした水槽もあり、島根ならではの演出で子どもから大人まで楽しめる。
アクアスから車で10分ほどの距離にある温泉街「有福温泉」は、聖徳太子の時代(650年)に見つかったと言われる古湯で、その透き通った泉質は美肌の湯としても知られています。近年では地域活性化のためのさまざまな取り組みが展開され、モダンなホテルやおしゃれなレストランが続々とオープンし、賑わいを見せています。
歴史ある温泉郷として知られる有福温泉ですが、近年では新しい宿泊施設や飲食店が増え、幅広い年齢層の旅行客の人気を集めています。すべて徒歩で回れるコンパクトな温泉街として知られる有福温泉街には、魅力的な宿がたくさん。
三方を緑に囲まれた和モダンな宿。全16室の客室のうち13室は檜風呂または露天風呂付きで、プライベートな空間を満喫できる。夕食付きプランもあり、島根の食材をふんだんに使ったこだわりの「アウル和食御膳」が好評。
有福温泉の宿の中には、食事なし素泊まりのみの宿も存在します。そのような宿に宿泊する際には、夜は温泉街の中でもひときわ明るく目を惹くこちらのイタリアンレストランで食事を楽しんで。
江津や浜田の地元でとれる新鮮な魚と野菜を使った料理が楽しめる、落ち着いた雰囲気のイタリアンレストラン。豊富なワインのラインナップのほか、地酒や地ビールも取り揃えている。
ランチ営業あり。
夕食のあとのお楽しみは、小さな神楽殿で繰り広げられる神話絵巻・石見神楽の鑑賞です。
すぐ目の前で神が舞い、大蛇がとぐろを巻く様子は臨場感満点。
この舞手との圧倒的な距離感の近さが有福の神楽の大きな魅力です。
湯の町神楽殿の特徴は、ズバリその「会場の狭さ」!
狭いからこそ、至近距離で神楽の舞を鑑賞できるのが醍醐味。
舞手の衣擦れの音や息遣いまで聞こえてきそうなダイナミックで熱いステージを体験するなら、ぜひ湯の町神楽殿へ足を運んでみて。
常陸(ひたち)の国に住む武甕槌命(たけみかづちのみこと)が異国より攻めてきた大悪鬼と戦う。武甕槌命と闘った後に鬼は降参し、九州高千穂の峰に有る千五百穂の稲穂(米)を食べて生きていくように武甕槌命に命じられる。
石見神楽では珍しく、鬼が許され国土が平穏になるという神楽。日本に攻め入る鬼を殺さず改心させ正しい道へ返すのが演目の名の由来。観客席から鬼が現れる場合もあり、神と鬼が遭遇するシーンでの言葉の掛け合いが特徴。
大人気演目「大蛇」を含む二演目が鑑賞可能。
観光客からも地元の人々からも長く愛される有福の神楽を、アットホームな雰囲気で心行くまで味わおう。
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